誰に向けて売られるライトノベルなのか?

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スカーレット・ソードというライトノベルが先日発売になりました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479733133X/maijar-22
内容自体はよくある剣と魔法世界のファンタジーだったんですが……ここで価格を確認してみましょう。税込み1470円です。
内容はどう見ても中高生向けのファンタジーなのに、ですよ?

……どこの誰が買うんですか、これ?
いくらでもその手のファンタジーが同じボリュームで、しかも半額以下で買える状況なのに?
もちろん値段の高いライトノベル寄りの本はいっぱいあります。しかし、大抵は社会人あたりを視野に入れた高年齢層向けの内容になっています。例えばボイルドエッグから出ている「コスチューム!」なんかは、一見コスプレ萌え〜の軽薄な内容に思えますが、高い文章力と濃い内容に支えられているまさに大人向けのライトノベルと言えます。

ソフトバンクという出版社がこの程度の意識で、しかもありもしない(と、ここではあえて言っておきます)ライトノベルブームに乗じてライトノベルの出版に参入するつもりなら、悪いことはいわないから考え直した方がいいんじゃないですかねえ……。
自爆する分には勝手ですが、既存のレーベルまで巻き込まれてはたまらないので。

やたら新規参入が多いのには、いろいろ自分も思うところがあったわけですが、こういうものを実際に見せられるとちょっと、ね。
あと念のため、申し添えますが私がここで問題にしているのはあくまで売値です。

*1:最初「誰に向けて書かれたライトノベルなのか?」としてましたが、適切なタイトルでなかったことに気がついて改題しました)